vol.207 ビルから飛び降りるエゴ
餅巾着さんからのお便りの続き「隠れて風俗嬢をやっていた元カノについて」
・餅巾着さんの洗練されたエゴ
・人に許す・許さないの権利はない
・世界のすべてを肯定する境涯
・眼の前で子どもが食べられる世界とは
・我々が置き去りにしてきた歴史
・自分の周りで起きることは全部自分のこと
はい、おはようございます。朝5時。もう夜が明けておりますね。
餅巾着さんの7番目の質問(6番目はスルーされました)
『(⑦)許すということと、エゴの関係性
私の中で、柔らかいお祈りと世界平和の祈りを続けていく中で、変化した部分があります。それは、元交際した相手に対する執着です。私の元カノは私に内緒で風俗嬢をしておりました。私は絶望と怒りを覚えたのですが、最近、心の中で元カノを許すことができました。「俺は彼女より優れている」「別に良い女はたくさんいる」というふっきれ方でなく、「多くの男性と交わって、お金を得て生きていくという彼女の生き方」を一つの人生として肯定して認め、それに対して怒ったり恨んだりすることをやめたのです。』
偉いね。
この辺は大したもんじゃない。うん、いい男になったね。
『今まで自分の中にあった「性欲にだらしない女は酷い女」「自分への裏切りに対しての怒り」が必ずしも正しい感情ではないと認めようとしたとき、ビルの上から飛び降りるような、自殺するような、そんな感覚になりました。』
ははは。でも凄いね。
『私の中の歪んだエゴは、このとき自殺したんだと思います。許す、ということはエゴにとって死ぬに等しい一番難しいことだと感じました。』
あー凄いですね。全くその通りですね。でね、 許すというのは、この場合ですよ。この場合、その餅巾着さんが彼女を許したっていうのは、その餅巾着さんにとってだから、 彼女は別に許すも許さないも関係ないからね。彼女は彼女の生き方を貫き通してもらって、別に許してもらおうが関係ないから。うん、だから、どっちでもいいんだよね、彼女はね、多分。
だから、餅巾着さんが許したっていうのは、すごく大きな出来事だし、言ってみりゃ偉いよね。ほんとに。エゴが進化した。これが洗練されたエゴよ。
うん、 よく吹っ切れたし、ビルから飛び降りた。
はっはっは。
いいね、この表現は。
『また、先日、この暑い夏の中、私がこぼした汁物の跡が拭きとりきれておらず、コバエが何匹か集まっていました。以前の私なら、このコバエを一匹残らず殺していたと思います。しかし、コバエはコバエの法則・生き方に従って生きているだけに過ぎないのです。
コバエが集まったのは、私が汁を完全にふき取りきれなかったからであり、コバエは殺されるほど悪いことはしていないのです。』
うんその通り。
『私は、気持ちが悪かったのですが、コバエを許しました』
許した?許すことはないよ。許すも許すまないも、あなたにそんな権利ないからね、裁く権利はないからね。すごいね。
まだやっぱエゴがあるね。
『普段、世界平和と生きとし生けるものの幸せを祈りながら、自分の不注意で集まってきた生き物を殺すことはできませんでした。』
まあ、殺す殺さないの前に、その許す許さないの問題だよね。
生き物は、あのね、殺してもいいんだよ。
いいことはないけど、仕方ないんだよ。でも、許す許さないってのは間違ってる。そこよ?うん。
『生き物は生き物のエゴに従っているだけ、ただ仕組みに従って生きているだけなのだと思いました。』
これはその通りですね。
『どこまで、自分の心を洗練し、エゴを薄くできるかはわかりません。エゴを薄くしていくと、世界の全てを肯定できるのでしょうか。』
そうだよ。
『例えば、恐竜人間に子供を目の前で食べられた母親のエゴは、恐竜人間を許すことができるのでしょうか。また、許すことが正しいのでしょうか。』
これはね、難しいんだけど、ほら、 世界一聖なる娼婦についてで言ったでしょ。
地球原人のあの娼婦の方は許しますよ、自分の子供が食べられても。
で、なんでかっつうと。餅巾着さんは、宇宙全史のそのあちこちに書いてあることを雑学だとおっしゃってますけども、いろんなことで僕がこう喋ってること、これ冗談で言ってるように思っておられるかもしれないけども、全部深いその含蓄、知恵が入ってんだよ。おろそかに聞いてりゃもうダメなんだけど、どうしようもないんだけども。言ったでしょ、「世界は自分」なんだって。それがわかればもう覚醒だって言ったでしょ。
恐竜人間が自分の子供を食ってたら、それは自分なんですよ。自分がやってるんですよ、それは。どっかで食ってるんですよ、誰かの子供を。
今、ほら、現代人ってのは何、洗練されて生きてるように思ってるじゃないですか。もう一昔前、もう50年前や100年前は人食ってたんだから、人間は。10年前だって食ってるし、今だって食ってるかわかんない、どこかで。赤ん坊美味しいから1番。
自分はそんなことは縁がないと思ってるかもしれないけど、あんなのいくらでもあったんだから。
人間を、自分たちの歴史を知らないっつうか、置き去りにしてきた。そこに目を向けないで、その、なんつうの、いいことばっか、綺麗事ばっか言ってるのが今の人間だよね。だから、僕みたいの、目風みたいのは、古川みたいのは出てきてほしくないんだよ。喋ってほしくないの。知りたくないから、そんなこと。
わかる?世界は自分なの。自分の周りで起きることは全部自分のことです。
そう認識してくださいということですね。はい。以上。